他山の石
兵庫県尼崎市脱線事故での非常識な行動が取りざたされている。事故車両に居合わせながら、乗客を救助しなかった運転士。事故発生から3時間後のボウリング大会と宴会。
問題の運転士は上司に事故を連絡し、「送れずに来るように」との指示に従った。目の前の傷ついた人たちにてを差し伸べることもなく。
ここまで感じたとき、彼らは特に自分が問題ある行動をしているとは思っていないということに戦慄を覚えた。
「休みの日だから」「持ち場ではないし」「上司も一緒だ」
自分の仕事に無理やりだが、置き換えてみる。
美容師という仕事は、常に新しいものを探求し身に付けて行かなければならない。当然、休みの日はその何日かをセミナーに参加したり、自分が考える方法で、普段の営業日にできない感性、技術磨きに時間を割かなければ成り立たない。「休みは休みなのだ」という感性では美容師を続けることはできない。
マインズは今現在2店舗ある。MINDSとMINDS THETAだ。
共にマインズであるが、MINDSのスタッフはTHETAのスタッフではない???THETAのスタッフはMINDSのスタッフではない???
どちらかが忙しく、営業後のセミナー前に掃除が終わらないこともある。早く終わったほうは遅いほうの掃除を手伝ってあげる。当たり前のことである。
美容師は感性のしごとである。一人一人の個性が集まって組織(たとえばマインズ)の個性、感性になる。そんな感性と、空間に対してお客様は支持をくれるのである。
誰か一人の考えが、一人一人の感性を作り出してはいけない。独裁ということではなくて、「みんなと一緒だと安心」ということ。
そして、それは独裁よりもたちが悪い。時々、9人が間違ったことを考え1人が正しくても9人が正しくなってしまう。
怖いのは、この9人の中に他の1人と同じ事を考えている人間がいる事があるということだ。その他大勢と自分の意見が違っていても、それが正しい、自分以外の人間にとっても正しいと思えることははっきりディスカッションする必要がある。
決められたこと、支持されたことはきっちりできる。何かハプニングが起きても、それは、決められたことではないし、誰かに支持されたことではない。
決して、これが常識であってはならないのだ。
マインズではこの点について、事あるごとに見直し、確認をしている。
まさに、とっさの状況判断が常識ときちんとリンクしているかどうか。
こんな当たり前のことが、これからの人材育成、企業経営にもっとも大事なことになるなんて・・・。