デジタルパーマ日和

2007/02/19代表ブログ

デジタルパーマ日和

本日月曜日にして、程よい混み具合。お客様がきれることなく、待たせることなく、明るい笑いと日差しの中で時間が経過していきました。 こんな日に、デジタルパーマなどのロングタイムメニューが続いたことは幸いです。 一人目のお客様は、当店2度目のデジタルパーマで、トップからふんわりボリュームを出しつつやわらかい動きでシルエットを包みたいというオーダーでした。 トップがぺタッとしてしまう髪質なわりに、髪が多いというちょっとハードなパターン。髪質とデザインに合わせて、薬液の種類と塗り方を考え塗布していく。ちょっと神経を使うので、薬液を塗っている間は会話はご遠慮していただいた。お客様とのその辺の連携もいい感じだと思う。 自分が言うのもなんだが、ふわっとした春らしい大人っぽくもかわいいロングが出来上がった。お帰りの姿もぽかぽかの日差しにとても柔らかい感じだった。つい後姿を見送りながら、深呼吸してしまった。 続いて二人目のお客様は新規の方でしたが、カウンセリングで私も絶句してしまった。・・・まずい・・・お客様も何かを感じ始めている。 全体に、かなりかかりがむらになっている上、毛先6センチほどがすでに髪の毛ではなくなっている。触診の感じが毛髪内のたんぱく質が完全に変質しており、キューティクルが一枚も無い状態である。 問診によると、過去2度のデジタルパーマを施しているが、どうやら一度目のパーマが失敗しているらしい。(しかし、お客様は良くかかった一度目のパーマを気に入っている!!) 縮毛矯正やデジタルパーマは、普通のパーマと違いバカチョン的なところがある。しかし、それで成功したように見えるのは1回目だけである。必要以上に強いお薬で、必要以上に高い温度、必要以上に時間を置けば、1度目はそれらしく見える。シータにはそんな風にかけられてしまったお客様が、駆け込み寺よろしくよくお見えになります。 髪は一度、蛋白変性を起こしてしまうと、もう元に戻すことは困難です。しかしお客様にそれを理解していただくことも困難です。ゆっくり噛み砕いて、今の状況を説明するが、お客様がいらいらしてくるのが感じられる。 説明などどうでもいいのだ。用は手入れのしやすいスタイルにしてほしい。パーマを絶対にすぐに何も言わずにかけてくれればいいのだ。 お客様の意思を感じてしまったので、説明もそこそこに自分の知識の限りを尽くして施術にかかる。普段絶対にしない工夫を思いついてしまった。それに気づいたスタッフがニヤッと笑った。 仕上がりはとてもよかった。パサパサと言うよりもスカスカといった感じの毛先はしっとり適度な重みを回復し、つやのあるカールと形成していた。 まだ仕上げに入る前に、「仕上がった時にすごくコンディションが良くなっていると思いますが・・・・気のせいですから・・・」とお伝えした。今回はデジタルパーマをかける上でかなり強制的にトリートメントを施しているため、今は状態がいいだけなのだ。 触っていただいて、変化を感じていただく。 いつもこんなときジレンマを感じる。この髪をそこそこ良いコンディションにした時、いつでもこの状態に復活できるのだと思われてしまう。・・・もっと髪を大切にしましょう・・・。 健康に勝る仕上がりのよさは無いのだ。健康はデザインに優先する。 デジタルパーマはダメージさせない限り、ほとんど自然にはとれない。最後に仕上げの仕方を確認し、いつまでもカールを出せるように正しい仕上げを伝授する。 デジタルパーマがダメージしやすいのではないのですよ。美容師さんの考え方ひとつなんです。 強いパーマ液が悪いパーマ液で、弱いパーマ液がいいパーマ液なんじゃないんですよ。美容師さんがどう薬液を使いこなしていくかが重要なんです。 皆さんも、まず髪の健康を考えて素敵なヘアーを一緒に創って行きましょう。