踏まれてもなを・・・
朝出がけに足元を見ると草が伸びていた。
3日前に刈ったばかり。
刈った時はしんなりと寝ていたのに、それぞれがピンと立っている。
踏まれても、刈られてもすぐに上を向いて生えている。
多分もう3日もすれば、生き生きと太陽に向かって伸びているはずだ。
雑草なのだが、季節によってこの何もない庭を彩ってくれる。
タンポポの季節は庭一面が黄色になってとてもかわいい。
そのほか紫になったり、ピンクになったり、白でアクセントが加えられたりする。
いつか私にまた刈られる日が来るのを知っているのだろうか。
そんなことに気を回さずに、ただひたすら希望に背伸びするのだろうか。
なんて健気で、強いのだろう。
遅刻しそうなのに、この姿を記録しておかないわけにはいかなかった。
隣で咲くユリよりも、牡丹よりも私はその美しさを認めたい。
その必死な姿が一番美しい。
まさに人間と同じではないか。