仕事と職業
ずいぶん前に、NHKの連ドラだったと思うのですが、鮎川誠が主人公のギター少年に、「仕事と職業」の話をしていたことを良く思い出します。
うろ覚えなのですが、確かこんな話だったと思います。主人公が音楽を生業としようかどうか迷っていたとき、「音楽(ロック)を職業にしちゃだめだ。職業とはそれで食っていくためにするものだから。音楽(ロック)は仕事にしろ。音楽は自分のためにやるものだ。」
かなり自分で脚色してしまった部分があるかもしれません。自分が「美容師」というものを考えるとき、ここで言う「仕事」と考えています。とても綺麗事のようですが、自分でも曲げられないところです。不器用なんです。正直利益を追求しなければならない経営者としては失格です。
私は生涯美容師として生きて行きたいと思っています。自分自身が人間として成長するための手段。回りに関わってくださっている人たち(お客様やスタッフ)と共に成長できたらいいなと思っています。そう考えると美容師という仕事は最高の仕事です。
でも、最高の仕事ができたと実感することができたら、きっとみんながさらに「いい仕事ができる環境を作り上げるに必要な収益」があるんじゃないかな。
あいだみつおさんの日めくりカレンダーがMOUSAのトイレにあります。MINDSがオープンしてからずっとめくられつづけているので、すっかり暗記してしまいました。その中に「損か得か、人間のものさし。嘘か真か、神様のものさし」というのがあります。
この言葉は、私の物事の判断に迷ったときの物差しになっています。この言葉を知る遥か前、私が銚子にMINDSをオープンしたときにお配りした会員カードに「この空間を、うそのない世界にしたい。」と書いたのを思い出しました。
まず、自分を信じて、人を信じて、自分の仕事に誇りを持って、何事もとことん信じていける、そんな空間の中でさらに自分自身の魂を鍛えて行きたい。