人としての判断、勇気
私が毎月購読している経営雑誌のコラム。
バスの中で、財布を忘れた70歳くらいの女性に対して、運転手が自腹を切ったお話。
お金を取らなかったばかりか、「ありがとうございました。」と他のお客様と同じように対応する。
私がこれを読んだとき、今まさにこの問題に直面しているときでした。
社員に何のために仕事をしているかを聞いたときの返事。
「お金の為に仕事をしています。」
私たちサービス業を営む者にとって、最も大切なことは?
もちろん、経営としては「利益」を出さなければならないわけだが、このバス代120円の対処についてどう考え、動くかがその「利益」を左右することは明白です。
物事の判断を損得で判断していると、結局自分にとって「損」をすることになる。
でも、その因果関係に気づくことなく、マイナスの気分になっていく。
さらに、損をしたくないと思う。
負のスパイラルに落ち込んでいく。
原因に気づくことなく。
自分がしたことは必ず自分に返ってきます。
いいことも。
悪いことも。
これは原理原則。
とてもシンプルです。
得てしまったものを、手放す勇気を持っている人は多くないでしょう。
若い頃は貯金をせずに自分に投資すること。
30を過ぎたら、得た能力を使って得たものを人にバトンしていくこと。
そうやって40になるまでに得た多くの「持っているもの」を、自分以外のものに使っていくことで、さらに大きなものを得ることができるという事を知っている人は少ない。
困っている人がいたら、そっと手を差し伸べてあげる気持ち。
そんな気持ちを社員、家族が持てるように指導していくこと。
わたしはそれが「経営」だと信じて仕事をしています。